都会で高いのは物価じゃなくて「あなたの物欲」って話

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最近ニュースで『地方に移住する』っていう話が増えてきました。大臣にも『地方創生担当大臣』なんてものが設けられたりして、移住はただのブームではなく国と地方が押し進めるムーブメントでもあるようです。

今年の3月にに和歌山の山村地域の移住体験に行ってから、季節ごとに移住関連のイベントに参加しています。日本の地方にはおもしろいものがたくさん埋まっていると思うのです。

さて、そういった地方に行った時に良く質問にあがるのが、『地方の物価が安いって本当ですか?』ということ。

物価は実際、そんな安くないと思う

何となく誤解されていると思うし、わたし自身も誤解していたのですが、田舎の物価は高いです。もちろん安いものもあるとは思いますが、高いものが多いです。田舎には店が少ないために価格競争が起こりにくいし、何かを運ぶにしても非効率なために輸送費も高くなりがち。そのため、物価が高いってところが多かったです。野菜でさえ、高い。

ちなみに、田舎では生活に必要なものは自分で作る人が多いため、生活コストは低くなるらしい。土地は安いから、作物も余るほどできるっていうのは本当の話みたい。

重要なのは、その土地の物価よりも自分の物欲

だからって都会の生活よりも田舎暮らしの方がお金がかかるかといえば、必ずしもそうではありません。都会に住んでる人がたくさんお金を使ってしまうのは、『物欲を刺激するもので溢れているから』なんだと思います。私は普段は地方都市で住んでいるのですが、服はユニクロしか着ないし、外食も旅行のときくらいしか行きません。基本的には断捨離魂が染み付いてきてくれたおかげで、無駄なものを買わなくなってきてくれました。

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ただ、久しぶりに都会に訪れてみると、やっぱりワクワクしてしまう自分がいます。『クレープがおいしそう・・・』とか『あの服かっこいいなー』とか『とりあえず電気屋でも行くかぁ』とか。都会は私にお金を使わせようとあの手この手で様々なものを揃えて誘惑してくるんです。つい、買ってしまいそうになります。

田舎が安らかな理由

文明的な都会の生活も時々行く分には捨て難いのですが、やっぱり私は田舎の穏やかな生活に憧れてしまいます。最初はその理由は言葉では表せなかったのですが、最近わかってきたのは『都会の消費刺激から離れたい』という気持ちがあるのかもしれないということです。

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都会には、あの手この手で私を誘惑し、お金を使わせようという仕組みで渦巻いている。まんまとその渦に飲み込まれてしまった私は、自分が使った分のお金を補填するために今よりももっと頑張って働かないと行けない。もっと、お金が必要だ。お金が・・・となってしまう。

そういう生活から離れたいって気持ちがあるから、田舎に憧れるのかもしれません。こうやって見ると、よくある『田舎の良いところは、何もないところなんだよ・・・』というのは、実は消費世界から脱却したいという心理が見え隠れする言葉なのかもしれないと思うのでした。