静かな人々が盛り上がる下町、蔵前を巡る旅

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静かな人々が盛り上がる下町、蔵前を巡る旅

「明かりがほのかな町だ」

地下鉄の階段を登りきった先に見えた蔵前の景色は、見慣れた東京のギラギラとした夜景とは異なっていた。

ほのかな光を作り出しているのは町に散らばるカフェやクラフトショップ。お店からは楽しげな淡い光がこぼれだしている。

店内ではコーヒーを片手に本を読んだり、お仲間とにこやかに談笑する人々の姿が見える。

‎静かな街
静かな人
自分の時間
にこやかな会話

これから始まる蔵前での1日が、きっと良いものになる気がしていた。

東京の東にある下町・蔵前

蔵前という町を知ったのは、町を紹介するエッセイのようなメディア「SUUMOタウン」の蔵前記事を見てからだった。

東京で6年間過ごしていたけれど、記事を読むまでは蔵前という名前すらも知らなかった。

蔵前を表すキーワード。それは、下町・クラフト・隅田川。

浅草・上野・秋葉原から歩いていける距離にあるけれど、蔵前自体は落ち着いていて昔ながらの店が多い。

さらに最近は若い人が入ってきていて、オシャレで今風なクラフトショップやカフェも増えてきている。

そして隅田川沿いからはスカイツリーを望むこともできる。

他の町とは一味違う個性がある。町には観光客らしい外国人も多く、東京の中でも「わざわざ訪れたい町」なのかもしれない。

蔵前を旅する

ホテルに荷物を置いて蔵前を歩いてみると、歩けば歩くほどに「蔵前、いいな…」という気持ちがふつふつと湧いてくる。

蔵前に寄り添うようにして流れる隅田川にも優しいあかりが灯っている。スカイツリーは曇りであっても良い景色で、また「蔵前、いいな…」と心がふるふると動いてしまう。感慨にふけっている僕の横を、風情ある屋形船が通り過ぎていった。

町を歩いていると見慣れたコンビニや牛丼屋などのチェーン店が少ないことに気がついた。

代わりにあるのが個性的なカフェやクラフトショップ。眩しい光を放つコンビニが少なく、淡い光が漏れ出すカフェが多い。だから蔵前は落ち着けるのかもしれない。

革製品を扱う「カルクル」は工房とお店が一緒になっていた。「工房の作業を見たいな」と入ってみると、革の良い香りがふわぁ…っとしてきて、一瞬でお店を好きになった。

蔵前は革製品のお店が多くて、「m+(えむぴう)」も本当にいい匂いがした。革にあまり興味がなかったけれど、「革を育てる」という言葉には惹かれてしまう。

大通り沿いを歩いていると、ポツンとした看板をよく見つける。「お店は、こちら」と細い路地に誘い込むのだけれど、看板に言われたほうまで歩いていくと、「こちらの、2階へ」とさらに看板があったりする。

見上げてみると、どう見ても店がなさそうな雑居ビルがあって、「ちょっと怖いな」と思いつつもワクワクしながら登っていくと、「器とたからもの」をというお店に出会った。

お店を見つける過程自体が宝探しのようだ。蔵前の路地にはこんな感じの宝物が山ほどある。そして行き着いた先には「この空間、いいな…」と思えるお店が必ず待っていた。

手作り、クラフト、オリジナル。ここだけの作品と空間があって、町を歩いているのが本当に楽しい。

隅田川を超えていくと昔ながらの銭湯「荒井湯」があって、ふやけたおじいちゃんやムキムキのお兄ちゃんが汗を流しながらも「ふーっ」と一息ついていた。薄く青いタイルが続く天井、壁にはスカイツリーの写真が並ぶ。

番台のおばちゃんからコーヒー牛乳を買って、面白くもないバラエティを見ながらボーッとしてみると、「こういうまったりの仕方、良いな」と思えた。

選んだホテルも良かった。ホテルというかゲストハウス「nui」。ラウンジで紅茶を飲んでいると、日本語じゃない声のほうが多く聞こえてきた。

小さな空間で外国人に囲まれていると、作り込まれたオシャレな内装も相まって、本当に海外に来てしまったのかような気持ちになる。さっきまで東京の下町にいたのに、今はヨーロッパのどこかにいるみたいだ。

夜は1階がバーになる。ちょっと1杯と思ったけど、かなり賑わっていたので最上階の共有スペースに逃げ込んだ。共有スペースでは本を読んだり、パソコンに向かう人たちが静かに自分の時間を過ごしていた。

周りに人はいたけれど、自分の時間を楽しみながら、空間だけを共有してる感じが心地よかった。

あとがき

蔵前は、一人の時間が好きな自分がワクワクとしながら過ごせる町だった。今度は家族や友達、仲の良い人と蔵前を歩いて、「このお店オシャレだね」とか「革の香りがステキだね」とか、そんなことを言い合いたい。

川沿いの道を歩きながら「入居者募集中」の看板を探してみる。夏には川沿いから隅田川の花火大会が見られるらしい。賃貸の看板は中々見つからない代わりに、「お店は、こちら…」と書かれた看板がまた1つ。

蔵前の路地は、静かで宝物に満ちている。

 

紹介しきれなかったステキな場所たちです。

万年筆とノートを扱う「カキモリ」

万年筆とノートを扱う「カキモリ

「カキモリ」ではノートを手作りすることもできる。

「カキモリ」ではノートを手作りすることもできる。

「カキモリ」に並ぶ万年筆を見ていると「スマホも良いけど、ノートに書いてみたいな」と思ってくる。

「カキモリ」に並ぶ万年筆を見ていると「スマホも良いけど、ノートに書いてみたいな」と思ってくる。

「カキモリ」ではかわいい蔵前のMAPも配っているので散策に便利だった。

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チョコレート工場併設のカフェ「ダンデライオン」。入った瞬間の甘い香りが幸せ…

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「ダンデライオン」ではチョコレートドリンクを飲んだ。濃厚な香りでいて後味がスッキリしていておいしい。

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寝かせ玄米のごはん屋さん「結える」。毎日食べても飽きない繊細でいてやさしいおいしさ。

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汁なし担々麺の「タンタンタイガー」。辣油、中国山椒、パクチーの三大刺激で口の中がはじけ飛ぶ快感。

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今回旅したエリアはこちら。アイコン可愛くしました。

 

おしまいです。

シェアやコメントいただけると嬉しいです。次なる旅記事のモチベーションにつながります。

 

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