猟師になりたいと思った。思ってしまったのでしょうがない。ということで『猟師とはどんな人たちで、どうやってなって、何をするのか』を本を読みながら調べてみました!
猟師になりたい!北尾トロ
猟師になりたいと思ってまず一気読みしたのがこちらの本。
- 作者: 北尾トロ
- 出版社/メーカー: 信濃毎日新聞社
- 発売日: 2014/08/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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北尾トロさんは駅長さん!これ以上先には行けないんすかという『終着駅のその先にある路線を巡る』という珍しい旅行記を読んで知ったんだけど、主人公(北尾さん)と相棒のかけあいが毎回のように面白いんですよね。そんな北尾さんが猟師の本も書いているということで、一冊目に相応しいと読んでみました。結果おすすめ。
私が猟師に興味を持つ理由
何となく『猟師になりてぇなぁ』と思っていたのですが、この本を読むことでその何となくという気持ちは解消されて行きました。私が猟師になりたいと思う理由は3つです。
- ジビエ料理(家畜ではなく野生で育った肉)を自分で穫って食べてみたい
- 猟師が高齢化し、獣害が増加して里山に災害が起こっているという事実に興味がある
- 田舎暮らしに憧れているので自然と『山の姿』に好奇心を持った
これら3つが主な理由です。
猟師になりたい3つの理由
ジビエ料理を穫って食べたい
私はついこないだまで『ジビエ料理』というものは名前すら知りませんでした。ヨーロッパでは高級料理として定着している肉であり、シカやイノシシ、キジなど野生で生きていた動物の肉のこと。本書でも度々出てきていたんだけど、無駄な脂肪がなく引き締まった筋肉、淡白な甘みが本当においしそうでした。
一般に猪肉などというのは『臭くて食べれない』というイメージが定着していますが、それっていうのは『ただうまく加工できていないだけ』なんだそうです。ジビエにも言えますが、私たちは猟師について勘違いしたり勝手に決めつけていることが多くあるのです!
農業を始めてみて、スーパーで買ったのではない自分が作る野菜の良さを身にしみて感じるようになりました。自分でとった野菜には、うまい不味い、安い高いだけではない『物語』が付いてくるのです。そうした物語を、野菜だけでなく肉にも感じてみたいと思いました。
里山に起こる獣害と災害
数が多すぎたら食べ物がいくらあっても足りなくなり、鹿は生き延びるために樹皮まで食べてしまう。 樹皮を食べ尽くされた木は立ち枯れ、根が表土を守れなくなれば土は水をためる力をなくし、水害や雪崩が起きやすくもなる。
『鹿を撃つ』なんて言うと『なんて悲惨な』という声が上がりそう。私もそうでした。というか多分、今でも腑に落ち切ってはいません。でもね。鹿は放っておけばどんどんと増えてしまい、それがいつか災害につながってしまうのです。鹿を撃つことは人を守ることであるし、自然も守ることなのです。確かにその鹿は、死んでいるんだけれどね。
本でも『猟師になった!?何でそんな残酷な・・・』なんていうシーンがあるのですが、そう言っていた人が、自分が鳥のから揚げを食べながら話していたことに気付いて苦笑いするんですよね。今の世の中では肉を食べる限りは動物を殺していて、それを間接的に行うか、直接手を下すかだけの違いなんですよ。直接手を下す猟師は残酷ですか。むしろ、命の尊さを知っているのではないかと思うのです。
ちなみにベジタリアンの人も、関係ない話ではありません。山で育つ野菜は動物に狙われるため、野菜を守るためにも狩猟は行われます。だから、ベジタリアンだって動物の死の上でできあがった野菜を食べているんです。何かを食べる限り、『狩猟は残酷だ』と人ごとのように避難することはできないんですよ。
田舎暮らしで思い浮かんだ『里山の姿』
私は『田舎で暮らしたいな』って記事も時々書いているのですが、そうなったときに『猟師』という像も一つのケースだと思いました。この本の作者も東日本大震災を機に東京から地方へ移住しており、元々まったく知らなかった猟の世界に少しずつ入り込んで行き、そしてその必要性と魅力に気付いて行きます。自給にもスゴい興味があるのですが、田舎で肉を自給するという行為にはもの凄い憧れを感じました。
魅力的な『猟師』という姿
猟師関連の本はいくつかあるようですが、この本は『猟を始めて一年目の新米猟師の苦悩と喜び、心境の変化』が綴られています。物語調で非常に読みやすく、自分が猟師に付いて勘違いしていたことや、思いもしなかったような魅力がたくさん描かれていました。
どうやったら猟師になれるのか(もの凄い簡単になれるらしい・・・)、ジビエの魅力など、一冊目に読むのは良い本でした。一回では書き切れなかったので、次回は『銃を持つことに対する抵抗感』について書いていこうとおもいます。そんではー
- 作者: 北尾トロ
- 出版社/メーカー: 信濃毎日新聞社
- 発売日: 2014/08/08
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