【京大】200円で泊まれるという"吉田寮"へ潜入してきた

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築100年を超える日本最古の寮

京大OBの友人に連れられ、行ってきました吉田寮。築100年をこえる日本最古の学生寮であり、森見作品では「仙人が住まう場所」ともいわれる有名な場所。 「遂にかの地へ踏み入れることができる」。私のワクワクは最高潮に達していました。

宮崎作品のような、その内装

訪れたのは11月祭の中日。吉田寮は京大の敷地内にあるのですが、祭事にワーキャー叫ぶ学生たちとは裏腹に、この寮には張りつめた静寂がありました。一度カメラをしまい、木造建築の階段を登ります。

遂に踏み入れるかの地。包まれる静寂、その一方で私の心臓は高鳴るばかり。コクリコ坂からのカルチエラタンさながらの混沌とした廊下を歩いていくと、何十年も前の張り紙、何世代か前の生活用品が所狭しと積み上げられています。

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出典:mugenseifu.cocolog-nifty.com

私は恐れていました。過ぎる部屋、過ぎる部屋ほとんどの扉がほんの少しだけ開いており、薄暗い光を漏れさせているのです。古代ものばかりに囲まれ、この異世界に住む人への恐怖が少しずつ生まれていく。

「この奥に仙人がいるかもしれない…」そう思うと、気持ちはワクワクだけでは表現できなくなっていました。

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「ミシッ」となるだけでなく、へこみ始める床。もう帰ろう。ここは人が住まうプライベートな空間だ。そう思いかけたその時、あるものを発見しました。

「あれは…あの見慣れたアルファベットにニコッとしたマークは…」

そう。そこには私達もよく使う流通界の巨人の箱が置かれていました。彼の名は「Amazon」。ここに住まうのは仙人じゃない、私達と同じ人だ。そう思えるようになった瞬間、私の気持ちは落ち着きを取り戻し始めたのです。

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吉田寮。見た目は薄気味悪けれど、その中に住む人たちは誕生会を開いたりと、明るく過ごしているようです。寄宿料は400円。ケタ間違っていない。

ずっと行きたかったかの地。この場所は私の取材家精神を成長させてくれた気がしました。プライベートな空間にお邪魔させていただき、誠にありがとうございました。

いつも最後までお読みいただきありがとうございます。おおきに。