「仕事が辛い、もう辞めたい」と思ったときに救ってくれた10冊の本

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おすすめの働き方の本10冊をランキング形式で

僕はあまりメンタルが強い方ではありません。人よりも色んなことを考えてしまう性格で、それによって迷いが多い時期がありました。特に仕事については悩みが深く、月曜になると胸が痛くなって、朝の会社が監獄のように見えていた時期がありました。大体の会社のデザインって、質素で監獄みたいですよね。

40年働くと思うと人生が決まってしまったような気がして、本当にやりたいことってなんだっけ?ということを本気で考えてしまう。一人で考えれば考える程、どんどんと深みにはまってしまう。カウンセラーやそういった病院に行けば楽になるのであれば、行ってみようかと電話の番号までを押したこともありました。

だけど、復活することができました。元気に会社に行き、「自分は数ある選択肢の中から、今の人生を、自分で選んでいるのだ」ということに気づくことが出来ました。そのキッカケが今回紹介する10冊の本です。人類の歴史は長く、自分が悩んだことは誰かがすでに解決しており、本という形で継承されているのです。

「本」は僕を救ってくれました。同じことに悩んでいる人がいるのであれば、これから紹介する本がきっと力になってくれるはずです。

10位 仕事は楽しいかね?

10年以上前の本にも関わらず、Amazonのビジネス・経済書ランキングで首位を取り続けています。将来への希望もなく、日々の仕事に追われている主人公。そんな彼が、ある老人のアドバイスをきっかけに少しずつ変化していく様を描いていく。「小説風のビジネス書」でとても読みやすい点が魅力的です。

物語調で描かれることの良い点は、主人公と自分を重ね合わせて読むことができるという点です。感情移入できることで、書かれていることを「自分のこと」として吸収していくことができます。

本書で紹介される重要な話の中に「日々試すこと、日々変わること、今日よりも明日を良くしようとすること」というものがあります。多くのビジネス書が「10年後の自分を想像して人生設計を行いましょう」と語る中、異なる視点・そして納得の考え方を学ぶことができます。詳細は本書にて。

9位 4コマ漫画式 元気が出る仕事術

こちらの本のターゲットは入社して2,3年の新入社員です。著者は一般のサラリーマンでありながら、仕事の合間をぬって作成し続けていたWEB漫画を、出版社でこうして形に仕上げたお方。

本書の特徴は「圧倒的なポジティブシンキング」。そこまで前向きに考えるか?と思う程に元気でラッキーを強調しているのですが、押し付けがましくなくスッと受け入れられる内容でした。疲れたときや落ち込んだ時、ふと思い出したように読んでみると落ち着いた気持ちを取り戻すことが出来ます。

一点注意したいのが、「4コマ漫画式」であるのは各章の始めだけです。実際は文章がメインの本となります。それでも長く持っておく価値のある本です。

8位 夢をかなえるゾウ

「仕事は楽しいかね?」同様、物語調で描かれた本書。ベストセラー・ロングセラーの本であり、知らない人の方が少ないと思います。
この著書と「仕事は楽しいかね?」の違いは主人公にあります。「仕事は楽しいかね?」では就職後しばらく時が経過した30代の中堅層が主人公ですが、「夢をかなえるゾウ」では若手社員を想定しています。自分の環境に近い、ということを一つの軸にして選ぶのも良いかもしれません。僕は両方読みましたが、やはり自分の環境に近い本書の方が学びは多くありました。
夢をかなえるゾウは2と3も出版されています。3は未読ですが、2では「サラリーマンをやめてお笑い芸人の夢を追いかける人」が主人公として描かれていました。こちらもおすすめです。

夢をかなえるゾウ2 文庫版 ~ガネーシャと貧乏神~

夢をかなえるゾウ3 ブラックガネーシャの教え

7位 里山資本主義

「仕事だけじゃなく都会からも離れてみたい」と思う人は多いようです。こちらの里山資本主義は、正確には働き方本ではありません。新しい経済循環のレポートとなっています。しかし、序章で語られる「リストラされた若者」がイヤイヤ田舎で暮らし始めた話は必見です。

「都会に慣れ、田舎でなんか暮らせない」と思う若者が少しずつ変わっていきます。それと同時に、読み手の僕も里山の魅力に気づいていきました。冒頭を立ち読みするだけでも、価値のある一冊になります。

6位 サラリーマンの悩みのほとんどにはすでに学問的な「答え」が出ている

こちらの本はサラリーマンに特化されて書かれています。また、読者ターゲットは論理的な人や理系の方になるでしょう。

この本ではサラリーマンが悩みがちな人間関係や出世、お金や家族との関わりかたを一つ一つ「科学の力」で解決していきます。誰もが一度は持つ悩みというのはつまり、歴史的に見れば「ありふれた悩み」ということです。つまり、そうした「前例のある悩み」はすでに統計や科学で解決されているということを教えてくれるのです。

新書ですので薄くて読みやすい点もおすすめポイントです。幅広いカテゴリを取り扱っています。

5位 ゆるく考えよう 人生を100倍ラクにする思考法

この本は「常識的な人」にこそ読んでほしい。知っている人は知っている、ちきりんさんが出した初めての本です。国際的な超エリート企業のマッキンゼーで長らく働いた後、「あくせく働かないゆるくておちゃらけなブロガー兼キャリアコンサルタント」として独立されています。

僕がこの本を読んだのは、ちょうど就活が終わった翌日でした。就活も結構な苦労をしたため、内定に喜びながらも先々やっていけるか不安を感じていました。そんなときに読んだこの本は、今まで考えてきた常識的な考えや暗い将来を、皮肉りながらバンバン打ち砕いていってくれたんです。

若者の未来が暗いって本当?日本の将来が危ないって本当?ちきりんさんはおちゃらけていますが、論理的であり普通の人とは異なる視点を持っています。これを読めば、「頑張らなければならない…」と思っていたことも実は間違いだったということに気づくことができます。

4位 自由であり続けるために 20代で捨てるべき50のこと

部屋や机がモノであふれていたりしませんか?ミニマリストという「モノも金も人脈も、自分にとって無駄なモノは持たない暮らしをする人々」がネットで話題になりつつあります。そうしたミニマリストブームの先駆けであったのがこちらの著者の四角大輔さんです。

絢香、ケミストリー、平井堅などのプロデューサーだった四角さんは、現在はライフスタイルデザイナーとして若者向けの講義を行っています。著者自身が生きていく中で感じてきた様々なノイズ(金・人・モノ)を一つ一つ捨てていくことで、真の自由を手にすることができたそうです。

本書ではどうやって自分の周りのものを捨てていくか。50の方法が提案されています。これのおかげで僕は以前よりも、より自由に生きることができるようになりました。

3位 会社を辞めるのは、「あと1年」待ちなさい! 「続職」のススメ

仕事が辛くても、辞めたいわけじゃない。むしろ続けたいという人は多くいるはずです。転職でも起業でもない第三の選択肢。それが「続職」です。続職とは「期限を決めて仕事を続けてみること」を言います。

期限を決める効果はいくつかあります。例えば、「この仕事が永遠に続く」という不安から解放されたり、無闇に辞めてしまうリスクを避けつつも、しっかりと自分の将来を考えられるようになるなど。

この著書では行動心理学に基づいてアドバイスをしてくれるため、どの話も非常に納得して読み進めることができます。八方ふさがりだと思っていた自分の環境も、見方を変えることでいくつもの可能性に囲まれているのだということに気づくことができるのです。

2位 あなたを天才にするスマートノート

仕事が辛くなると少しずつ気持ちが沈んできます。こちらはエヴァンゲリオンを生み出したGAINAXの元社長・岡田斗司夫さんの著作。エヴァ人気に比べるとあまり知られていませんが、岡田さんは普通に働くことのできない鬱病患者でした。

こちらの本では岡田さんが推奨する「天才になるためのノート術」があますことなく伝えられています。中でも僕の心に最も残っているのは「ノートと抗鬱の関係性」です。詳しくは著書に譲りますが、その日その日の出来事を5つの短文でもいいから書き続けることで、落ち込んだ気分が段々と回復していくのです。

実際に自分もやってみて、その効果を実感しました。1日1日を記録に残していくことで、「何もせずに時だけが過ぎていく」という不安から解放されたり、「明日はもう少しいい日になりそうだ」と思えるようになるのです。

そんなノート術の詳しい部分が知りたい方は、立ち読みでもいいので一度読んでみてください。

1位 ナリワイをつくる:人生を盗まれない働き方

この10冊の中で僕のことを最も救ってくれた本。タイトルにもなっている「ナリワイ」の定義とは、「個人で始められて、自分の時間と健康をマネーと交換するのではなく、やればやるほど頭が鍛えられて、技が身につくようなモノ」のことを指します。

巷にあふれる起業本とは一線を画しています。個人の誰もができるようなこと、それを少しずつお金を生むものへと発展させていくためにはどうすればよいか。本書ではその実現方法がいくつもの事例とともに紹介されていました。

また、著者の「戦わない」という考え方には本当に救われました。働いていて辛くなる要因の一つに、「誰かの期待に応えなければならない」というプレッシャーがあったんです。一緒に働いているグループ、お客様、評価してくれる上司、そうした色々な人々。そういった期待に応えるために、常に自分や他人と戦い続けられる人は問題ないのです。だけど、僕はそうじゃなかったんですよね。

そうした時、この本の「戦わない」という考え方が僕を救ってくれました。この考え方を知ったとしても、以前よりも働かなくなったわけじゃありません。むしろ、プレッシャーで身体が動かなくなってしまうという状況がなくなったんです。「まー大丈夫でしょ」と思えたことで、前よりもずっと前向きに働けるようになりました。

著者には本当に救われました。救われすぎて一緒に仕事をしてしまったほどです。是非みなさんも一度読まれてみてはいかがでしょう。

同じ悩みを抱えた人たちの本を読もう

「自分の悩みと同じモノを抱えた人なんていない」と思ってしまうかもしれません。しかし、それは正しいことではありません。こうした様々な働き方本が出ている背景には、やはり多くの人が働き方に悩んでいるという実情があるからです。

悩んでいるのはあなただけではありません。軽い気持ちで良いので、気に入った本を一度手に取ってみてください。少し、変わるはずです。