「給仕をするのがメイドの勤めっ☆」
未だかつてそんな夢のようなお店に出会ったことはありますか?
僕はあります。しかもメイドのイメージからかけ離れた「広島のお好み焼き屋」さんで。
場所は広島、原爆ドーム近く
原爆ドーム
春です。
広島出張での仕事終わり、少しでも観光がしたいと思って原爆ドームへ行ってみました。
ライトアップされてます。
近くにあった文献によると、ちょうどこの真上で原爆が炸裂したそうです。真上だったので爆風を免れた建物が、今もこうして残されている、と。
そんな場所でドローンを飛ばしたのは誰だ。
オリヅルタワー
原爆ドームの真横には、広島の新観光名所オリヅルタワーがありました。
こんな感じで建物の壁がなく、圧倒的な開放感だそうです。
ただ時間が間に合わず閉店。地元の人によると「値段が高すぎる割にショボい」そうです。なるほど。
お好み焼き屋「もみじ亭」へ
歩いていたらお腹が空いてきました。Googleさんに「近くのお好み焼き屋」と教えてもらった「もみじ亭」に向かいます。
アーケードが続く道。僕の住む地域にはないので新鮮です。
そうしてたどり着いたもみじ亭がここ。
なにかがおかしい
階段を登っていきます。
すでに異空間です。この道が異空間につながっている気がします。
このときは割とドキドキしていました。
階段の壁。
やっぱりおかしい
階段の陳列棚(?)
絶対おかしい
お店の入り口
おかしい
僕はこのドアの前で1分ほど立ち尽くしました。入るべきか、入らぬべきか。
ドアの前でおどおどしている姿を、中から監視カメラで覗かれていて「m9(^Д^)プギャー」って言われているんじゃなかろうか…
なんて考えながら、結局入ってみることに。
ガラガラ(ドアの開ける音)
「いらっしゃいませーっ☆」
なんと…
メイドさんが、おりました
お好み焼き屋やで、ここ
メイドさん「開いてるお席どうぞーっ☆」
ぼく「あ、はい」
(フィギュアすげぇ…)
外観もスゴかったけれど、中のほうが圧倒的な異世界。とりあえずお好み焼きを注文してビールを飲み始めます。
(ここからはしばらくメイドさんとの会話をお楽しみください)
メイドさん「どちらから来られてんですかーっ☆」
僕「あ、滋賀から来ました」
メイドさん「滋賀?滋賀って…びわこ!あとは…」
僕「あ、えーと、ひこにゃんとか」
メイドさん「あー!ひこにゃん!やっべーひこにゃんのこと忘れてたーっ☆」
彼方「元から知らなかったんだろーが!!」
僕「!!」
メイドさん「うーるせーっ☆」
僕「・・・(何だったんだ今の怒号は…)」
僕「あ、やっぱり広島焼きって呼ぶと怒るんですか?」
メイドさん「あー、そういう派閥はいますよね。どっこでそうなっちゃんだろうあいつらは」
僕「広島焼き怒る派閥の人たちは、大阪のお好み焼きを何て呼ぶんですか?」
イケメン料理人「関西風お好み焼きって呼んでますね。お好みの焼きなんだから、好きにすればいいのに」
僕「あ、メイドさんは普段からコスプレするんですか?」
メイドさん「あー、私はほっとんどしないですねー!」
僕「メイド服くらい?」
メイドさん「これ?メイド服もコスプレに入るのかー!」
僕「(違うんだ…)」
イケメン料理人「メイドは料理を給仕をするものですよね。だからこれは制服なんですよ」
僕「(変なこと言ってるはずなのに言い返せない…)」
とまあ、まったりメイドさんとイケメン料理人とお話をしました。
まわりには無言で漫画を読んでいる常連のお兄さんとか、さっきの怒号だけで存在を示したお兄さんとか、不思議もおりました。
僕と話すときは頑張っていたメイドさんも、常連さんと話しているときは超ハイテンションでして、「あ、僕もアニメ勉強しないといけないな」という、ちょっとしたボッチ感も感じました。
このアニメ派閥に囲まれて一人寂しくなる感じ。
「俺、ぬるヲタだから…」って感じ、とっても懐かしいです。
店内は終始アニソンが流れていて、のんびり画面を見ながら食べるお好み焼き、気軽に感じられる異世界、良かったです。
ちなみにお会計は「メイド料金」なんてものはなく、純粋なお好み焼き代金だけでした。料理代金だけでメイドさんとお話できるなんてリーズナブル。
>>>もみじ亭
それからはアーケードをまた歩いて、
銀山町(かなやまちょう)という広島の風俗街を歩きました。
キレイなおねーちゃんが乗ってる黒塗りのタクシーが大量に通ります。
僕は今までもこれからも風俗にお世話にはならんと思うのですが、こういう異世界を横目に流すのは何となく好きです。
普段生活している場所のスグ近くに、自分の知らない異世界がある。
川がたくさん流れる広島。今日はいい夜だった。
今回訪れたお店
もみじ亭
お好み焼き:750円 ビール:500円